あの職業の制服に込められた意味やイメージって?

聞いて納得!仕事と制服の関係性

職場に制服があると毎日のコーディネートに悩むことや経済的な負担はなくなりますが、制服は会社の看板でもあるのでちょっとしたことが大きなトラブルになってしまうことも…。社会人としてのマナーを守り、自覚を持って行動するようにしましょう。

制服のイメージが強い職業とその制服に秘められた意味

制服のイメージが強い職業とその制服に秘められた意味

警察官

警察官の制服といえば、濃紺の上着とズボン、そして旭日章のエンブレム帽子をイメージする人がほとんどでしょう。なぜ警察官が制服を着用するかというと、誰が見てもその人が警察官だと分かるようにするためです。全国の警察官の制服に違いがないのも、国民を混乱させないためと考えられます。ちなみに、警察官の制服に用いられている紺色には誠実、信頼といった意味が。まさに、警察官のイメージそのものですね。
警察官の中には、多くの人がイメージする制服とは異なる服を着用している方も。たとえば、白バイ乗務員は通常より明るい青色の制服を着用しますし、災害救助にあたる警察官は帽子や胸の部分がオレンジ色の制服を着用しています。

自衛隊

自衛隊の制服といえば、救助活動を行うときの迷彩服のイメージする人も多いはず。しかし、あの迷彩服はあくまでも作業服。制服はまた別にあり、陸上自衛隊は緑色、海上自衛隊は黒色、航空自衛隊は青色の制服を着用します。よく見ると、デザインにも違いが。気になる方はそれぞれの制服を見比べてみてください。
「自衛隊が制服につけているエンブレムが気になる」という方もいるでしょう。エンブレムには様々な意味や役割が。たとえば、左胸についているのは「き章」といい、そのデザインを見れば、その方の職務や技能がわかります。ほかにも部隊章や防衛記念章、防衛功労章といったエンブレムも。種類の多さがうかがえますね。

神職

神職の方が仕事中に着用する服のことを「装束」といいます。神職の方が普段着用する袴の色に大きな意味はありませんが、ご祈祷やお祭りのときは話が別。実は、袴の色は神職の位によって決まっていて、松葉色に始まり、白色、浅黄色、紫色の順に位が上がっていきます。今度神社に参拝する機会があれば、神職の方の袴に注目してみてはいかがでしょう。

シェフ

シェフが着用する制服は、クックコートと呼ばれています。クックコートに白色が多いのは、シミや汚れを目立たせるため。食べ物を扱うシェフだからこそ、清潔な制服を着用する必要があるのですね。また、クックコートの前身頃がダブルになっているのにも理由があります。それは、お客様に挨拶する際、クックコートに付着したシミ汚れを目立たせないようにするためです。たしかに、調理中にシミが付いてしまっても、前身頃の上下を入れ替えれば、きれいな状態でお客様の前に立つことができます。クックコートのデザインに、そのような意味が込められていたとは驚きですね。

医療従事者(医師・看護師・理学療法士など)

ひと昔前まで、医師は白衣を着ているイメージでした。しかし、最近はスクラブを着用する医師を多く見かけます。その背景には、スクラブの動きやすさや洗濯の容易さ、清潔の保ちやすさなどが関係していると考えて良いでしょう。看護師も昔はスカートのナース服が定番でしたが、今はパンツスタイルの制服を着用する人が多くを占めています。理学療法士や介護士の制服もほぼすべてパンツスタイルです。医療従事者が似たような格好をすると、誰が誰だかわからなくなってしまう恐れも。そのような混乱を防ぐため、病院によっては、職種によって制服の色を分けているところもあるようです。